このアルバムに関して、きっと多くの人が多くのことを語るだろう。音楽の感じ方は人それぞれで、ゆえにそこには正解も間違いも存在しないのだが、ただ、ひとつだけ絶対的な真実がある。インタビューの中でKIMが何気なく口にした「アルバムがちゃんと年を取れた」ということ。今作を形容する言葉として、これ以上のものはおそらくない。『1st BEST』から『2nd BEST』へ。この1年あまりの間に、Hi-Fi CAMPが積み上げた経験値のすべてが、今作においての目に見える成長の原動力となった。何より、自信に裏打ちされた振り幅の大きな音楽性は、アルバム全体を実にドラマティックに彩り、楽曲個々の突き抜け感もまた痛快なほど。変幻自在なアレンジや、時にマニアックな表情をかいま見せるスクラッチ、さらに、より自由度を増したヴォーカルのアプローチによって、Hi-Fi CAMPという音楽そのもののスケールが格段に大きくなったのだ。 言うなれば、聴き手である我々が、アーティストの成長の手応えを確かに感じられるアルバム。正直、それは稀少な体験であることに違いなく、だからこそ、私は強く、そしてしつこく今作をおすすめする。
──『1st BEST』についてのインタビューの際、次は『2nd BEST』しかないんじゃないかって話をしていたんですが、なんと、その通りになりましたね。
SOYA:おかげさまで『2nd BEST』しかなかったんですよ(笑)。
KIM:実は『1st BEST』のレコーディングが終わったあたりで、
みんなで“次は『2nd BEST』だよな”って話をすでにしてたんです
よ。でも、最初のアルバムインタビューのときに“次はやっぱり
『2nd BEST』なの?”って聞かれて、そこで肯定するのは
何かシャクだったんです(笑)。で、
一応モヤっとさせておいたんですけど、やっぱりこうなりました。
──つまり、結果としてのBESTではなく、目標としてのBESTだった、と。
KIM:そうそう。簡単に言えば、全曲シングルになるアルバムを作ろ
うとしたんです。目標があっただけ、より踏み込んだ感じで作れたと
思うんですけど。 SOYA:僕らの持ち味ですから、全力投球とフルス
イングは。しかも前作と違うのは、今作はストライクゾーンが明確に
わかった上でのフルスイングなんです。
──すべてのボールはそのストライクゾーンめがけて飛んでくるけれ
ど、しかし球種が目に見えて増えました。
KIM:そうなんですよ。いろんな球種でボールが飛んでくるんだけど、もうね、なんでも打てそうな感じ。で、いろんな方向にフルスイングしてホームラン(笑)。
──技巧的になったというか、1曲1曲に対してやってあげられることの幅がものすごく広がったんですよね。
KIM:僕の場合は、曲作りの最初のとっかかりから、こういうものを作りたいっていう幅が広がったというか、欲求が増えたというか。偏りがなくなったんですよね。
AIBA:アイデアが増えてきてるんですよ。デモ段階の曲自体が変化したというよりは、アレンジの方向性に関して、僕への注文が増えたと思いますね。
──仕上がりのイメージに関しては、すべて AIBAくんにリクエストが?
AIBA:そうですね。ま、出来ないことは出来ませんけど。
KIM:でも、お客様のニーズには応えたいタイプらしいですよ?
TOSHIRO:真心こもったサービスでね?
AIBA:ええ、ええ、出来る限りはね(笑)。
KIM:アレンジャーの鏡だよ!
SOYA:うまいし、はやいよね、安かないけど(笑)。
AIBA:ま、好みはそれぞれあるから、
全員の判断が最終的には活かされるんですけどね。
SOYA:でも、TOSHIROに関しては、
イヤだという空気を全開に出します(笑)。
AIBA:急に下しか向かなくなります(笑)。
TOSHIRO:なんだろうね、急に入っていけなくなる瞬間があるん
だよ。自分でもどうしてかわかんないけど、
明らかに口数減っちゃうんです。うーん………って(笑)。
KIM:TOSHIROさん、ちょっとここでこすって欲しいんですけど…?
TOSHIRO:………。
AIBA:あ、やっぱいらないっすよね、はい、わかってました!
みたいなやりとりが、制作中繰り返される、と(笑)
SOYA:そういう感覚的なところも多分に入ってるんですよ。
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──『1st BEST』についてのインタビューの際、次は『2nd BEST』しかないんじゃないかって話をしていたんですが、なんと、その通りになりましたね。
SOYA:おかげさまで『2nd BEST』しかなかったんですよ(笑)。
KIM:実は『1st BEST』のレコーディングが終わったあたりで、
みんなで“次は『2nd BEST』だよな”って話をすでにしてたんです
よ。でも、最初のアルバムインタビューのときに“次はやっぱり
『2nd BEST』なの?”って聞かれて、そこで肯定するのは
何かシャクだったんです(笑)。で、
一応モヤっとさせておいたんですけど、やっぱりこうなりました。
──つまり、結果としてのBESTではなく、目標としてのBESTだった、と。
KIM:そうそう。簡単に言えば、全曲シングルになるアルバムを作ろ
うとしたんです。目標があっただけ、より踏み込んだ感じで作れたと
思うんですけど。 SOYA:僕らの持ち味ですから、全力投球とフルス
イングは。しかも前作と違うのは、今作はストライクゾーンが明確に
わかった上でのフルスイングなんです。
──すべてのボールはそのストライクゾーンめがけて飛んでくるけれ
ど、しかし球種が目に見えて増えました。
KIM:そうなんですよ。いろんな球種でボールが飛んでくるんだけど、もうね、なんでも打てそうな感じ。で、いろんな方向にフルスイングしてホームラン(笑)。
──技巧的になったというか、1曲1曲に対してやってあげられることの幅がものすごく広がったんですよね。
KIM:僕の場合は、曲作りの最初のとっかかりから、こういうものを作りたいっていう幅が広がったというか、欲求が増えたというか。偏りがなくなったんですよね。
AIBA:アイデアが増えてきてるんですよ。デモ段階の曲自体が変化したというよりは、アレンジの方向性に関して、僕への注文が増えたと思いますね。
──仕上がりのイメージに関しては、すべて AIBAくんにリクエストが?
AIBA:そうですね。ま、出来ないことは出来ませんけど。
KIM:でも、お客様のニーズには応えたいタイプらしいですよ?
TOSHIRO:真心こもったサービスでね?
AIBA:ええ、ええ、出来る限りはね(笑)。
KIM:アレンジャーの鏡だよ!
SOYA:うまいし、はやいよね、安かないけど(笑)。
AIBA:ま、好みはそれぞれあるから、
全員の判断が最終的には活かされるんですけどね。
SOYA:でも、TOSHIROに関しては、
イヤだという空気を全開に出します(笑)。
AIBA:急に下しか向かなくなります(笑)。
TOSHIRO:なんだろうね、急に入っていけなくなる瞬間があるん
だよ。自分でもどうしてかわかんないけど、
明らかに口数減っちゃうんです。うーん………って(笑)。
KIM:TOSHIROさん、ちょっとここでこすって欲しいんですけど…?
TOSHIRO:………。
AIBA:あ、やっぱいらないっすよね、はい、わかってました!
みたいなやりとりが、制作中繰り返される、と(笑)
SOYA:そういう感覚的なところも多分に入ってるんですよ。
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